結婚し、子供が小学校に通う日常の中で、私は自分の身体がこんなにも簡単に火をつけてしまうとは思っていませんでした。 彼は七つ年下。爽やかな笑顔の奥に、巧妙な計算を隠した青年でした。 本当は別れなければと何度も思ったのに、会うたびに脚が立たなくなるほど満たされ、離れられなくなっていく――。 これは、私が自ら望んだわけではないのに、心も身体も彼に染められてしまった、ある午後からの記録です。
派遣登録をして新しい会社に勤めて間もない頃でした。 倉庫の整理も私の担当業務のひとつで、隣の部署にいた彼――仮に「翔太」と呼ぶことにします――は、慣れない私に時々声をかけてくれる、好感の持てる青年でした。
最初はただの優しい後輩のような存在でした。 ファイルを渡す際に手が胸に触れたときも、「あ、当たっちゃった。ごめん」と軽く笑って流す彼に、私は「勿体ないな」と、ほんの少しだけ心が動いた程度でした。 三十代後半の人妻である私が、若い男性に特別な目で見られるはずがないと思い込んでいたのです。
しかし、彼のスキンシップは徐々に増えていきました。 腰に手が触れる頻度が増え、同僚の女性から「最近、あの人と距離が近いんじゃない?」と囁かれるようになって、初めて「意識させられている」と気づかされました。
ある日、翔太が急ぎの資料を探していると言ってきました。 「倉庫にあるはずよ。取ってきてあげる」 と答えた私に、彼は「今すぐ必要なんだ。場所を教えて」と食い下がります。 説明しても「奥?手前?わからない」と焦らすので、仕方なく一緒に倉庫へ向かいました。
普段なら男性と二人きりで倉庫に入ることは避けていました。 けれど、彼が急いでいる様子と、「この人なら大丈夫」という油断が、私を許してしまったのです。
鍵を開けて中に入り、棚を探していると、彼は「早く探してよ」とせかしてきます。 奥に落ちていないかと身をかがめた瞬間、背後で鍵の音がしたことには気づきませんでした。 彼はすでに資料を持ち出しており、私のポケットから鍵を抜き取り、入り口に施錠していたのです。
「見つからないね……」 彼は私と並んで探すふりをしながら、徐々に私の身体に触れ始めました。 「スタイル、いいですよね」 「ウェスト、いくつですか?」 腰に手が回り、自然に引き寄せられるように抱き寄せられていきます。
十数分が過ぎ、資料が見つからないことに気づいた私は外へ出ようとしました。 しかし、扉は開きません。 声を上げようとした瞬間、彼の手が私の口を覆いました。
「今、人を呼んだら変な噂になるよ。俺たち、すでに怪しまれてるって聞いたんだ」
噂など実際には存在しませんでした。 彼が事前に同僚に吹き込んでいただけの話だったのです。 それでも、その言葉は私の心を一瞬で無防備にしました。 理不尽な状況に力が抜けたところを、彼は後ろからしっかりと抱きしめてきました。
首筋に唇が触れた瞬間、私は「何を考えているの」と声を荒げようとしましたが、彼の熱い吐息が耳元で囁かれます。 「ずっと気に入ってたのに、何もしてないのに噂だけ立てられて……俺たち、理不尽だよね」
その言葉が、私の抵抗を溶かしていきました。 会社の倉庫という場所も、既婚者であるという自覚も、頭から遠のいていきます。 彼の手は腰から胸へ滑り、ブラウスのボタンを一つずつ外していきました。 ブラがずらされ、敏感な先端を舌で転がされると、私は思わず声を漏らしそうになります。
「ん……あっ……」
彼の指が下着の中に入り、すでに熱を帯びた秘部を優しく探ると、私は脚ががくがくと震えました。 「濡れてる……嬉しい」 低い声でそう言われ、指がゆっくりと内部へ侵入してきます。 恥ずかしさと快感が同時に押し寄せ、私は棚を掴んで必死に耐えていました。
やがて下着を完全に下ろされ、彼が膝をつき、私の最も敏感な部分に顔を埋めました。 熱い舌が執拗に這い回り、吸い上げるように刺激を与えてきます。 爪先立ちになり、棚の角を強く握りしめながら、私は短く鋭い吐息しか出せませんでした。 「んっ……んぁ……」
我慢の限界が来た瞬間、身体がびくびくと跳ね、波が押し寄せました。 彼は私の反応を確認するように、ゆっくりと立ち上がり、熱を帯びた自身を私の入り口に押し当てます。 「記念に……」 そう言って携帯を取り出し、繋がった瞬間を撮影したのです。 「やめて……」と懇願しましたが、すでに火のついた身体は彼を求めてしまっていました。 後で消してくれるだろう、という甘い期待さえ抱いていました。
彼は私の口に下着を押し込み、両脚を持ち上げるようにして奥まで埋めました。 「声、出さないで」 低い声で命じられ、私は棚に両手をついて身体を支えるのが精一杯です。 激しい動きが始まり、内部を擦られるたびに、抑えきれない快感が走っていきます。
「気持ちいい……イキそう……」 彼の声が聞こえたとき、私は初めて「このまま中に……」という予感に襲われました。 「だめ……中は……」と叫ぼうとしましたが、口を塞がれた声は「んっ……んっ……」としかなりません。 逃げようとしても、前後に激しく揺さぶられる身体では、手が離せませんでした。
彼の狙い通り、熱いものが内部に溢れ出る感触を、私ははっきりと受け止めました。 放心状態のまま、彼は私をさらに何度か求め、ようやく解放してくれました。
その日の行為の結果、私は妊娠し、堕ろすことになりました。 彼は私の小さな変化に敏感に気づき、精神的に揺らいでいる隙に巧みに近づいてきます。 「また会おう」という彼の言葉に、私は逆らえなくなっていました。
なぜ彼が私を選んだのかは、今でもわかりません。 けれど、あの倉庫の午後から、私の身体は彼なしでは満たされないものに変えられてしまいました。 会うたびに脚が立たなくなるほど深く求められ、理性を溶かされていく。
本当は別れなければと、何度も自分に言い聞かせるのです。 それなのに、彼の手が私の身体に触れた瞬間、すべての決意が崩れていくのです。
――私は、彼に操られる人形のように、今日も彼を待っています。


コメント